カングーを購入すると後悔する?維持費が高いかどうかについても調査!

フランスの大手自動車会社ルノー製のカングーは、1997年から販売が開始された、小型MPV(マルチ・ポーポス・ビークル、多目的車)です。

カングーは、エクステリア(外観の全体像)、インテリアともに、国産車にはないユニークなデザインで、ファミリーカーとして利用されることが多い、人気のある車です。

しかし、一部には、カングーを購入すると後悔するというユーザーも少なくありません。

そこで、この記事では、カングーを購入すると後悔するという話がでる理由や、維持費が高いかどうかなどについて、調査しました!

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カングーを購入すると後悔する?

カングーは、収納スペースが非常に広く、キャンプなどのアウトドアに利用するには最適な車です。

しかし、レトロ調な外観や、特徴のある前面デザインに象徴されるように、クセのある車です。

クセのある車は、一定のコア層に熱烈なファンを作ります。

逆に、すべての層に広く浅く好まれることをコンセプトにしていませんので、ファン以外の層が購入すると、カングーを購入して後悔したという感想を持つことが多くなります。

カングーが後悔すると言われる理由

カングーを購入して後悔するといわれる理由については、様々な声が聞かれます。

そこで、次に、そういった声の中で、代表的ないものを、まとめて解説します。

デザインが気に入らない

カングーは、レトロ感あふれるフランスの街並みに合うように、レトロ調のデザインですので、現代の車の主流のデザインではありません。

現代のデザインを見慣れているとにの中には、カングーのレトロ調のデザインを「古臭い」「ダサイ」と評価する人も少なくありません。

小型MPV(多目的車)ですので、乗用専門のセダンやクーペなどと比較すると、どうしても、収納スペースなどを広くとっているため、全体のデザインが悪くなります。

現在の新型SUVなどは、それをうまくカバーしてかっこよくまとめています。

しかし、レトロ調をイメージしているカングーは、そういうことは意識していません。

外国車なのにかっこ悪い、デザインが気に入らないなどという意見が出てきます。

内装のレイアウトが気に入らない

カングーの内装は、かなりシンプルで、よく言えば、だれにでも似合いますが、外車の高級感を期待していた人は、がっかりするかもしれません。

また、収納スペースが広いことはよいのですが、レイアウトがイマイチなので、使い勝手があまりよくありません。

細かいことですが、車内にドリンクホルダーが1個あるのですが、このドリンクホルダーには、日本で売っている500ml缶や350ml缶が入りません。

設計の段階で、こういう細かいところに気を使っていませんので、インテリアが使い勝手が悪いのは、大体想像できます。

後ろが見えにくい

カングーの後部ドアは左右両側に「パカッ」とひらく観音開きドアを採用しています。

後部ドアが観音開きであれば、外観がかっこよく、後席スペースに荷物を置く際に、荷物の積み下ろしが簡単だというメリットがありますが、ビラー(柱)が死角になって、後方が見えにくくなります

このデメリットは、サイドミラーを使った後方確認もあるため、それほど大きなものではないかもしれません。

しかし、後退運転が苦手なユーザーであれば、後方が見えにくいことで、さらに後退運転がしにくくなります。

修理費が高い

カングーは、外国(フランス)製の車ですので、故障した場合は、交換部品は、原則、本国取り寄せで、国産品よりも値段が高くなり、工賃も、割高になります。

また、どこの整備工場でも修理できるわけではありません。

そのため、ルノー製自動車に対応できる整備工場に運ばないといけないケースもあり、その場合は、陸送費も余計にかかります。

また、新車はよいのですが、国産車よりも経年劣化が激しく、古い車になると、国産車よりも故障しやすくなります。

故障回数が多いと、当然、修理費がかさみます。

後部座席が倒れない

カングーの後部座席はリクライニング(背もたれを後方に調整できること)になっていません。

これは、安全性の観点からそうなっているようですが、外車の高級感を期待する人からすると、これは、納得できないようです。

また、後部座席に子供を乗せてレジャーに出かける際にも、後部座席がリクライニングでないと、子供が座ったまま寝るので、窮屈そうです。

高級感がない

カングーは、レトロ調なデザインです。レトロ調なデザインは、オシャレで可愛いというイメージは強いですが、高級感はそれほど出せません。

また、カングーは、前面の2つのライトが、ずんぐりむっくりした目、ルノーのひし形マークの前面エンブレムが鼻、黒色のバンパーが口のように見え、全体として「おじさんの顔」なイメージです。

高級感からほど遠い、そんなデザインは、外車に高級感を求める層から批判されます

ATが気に入らない

カングーのメンテナンスで一番厄介なのは、AT(オートマ)だという人がいます。

カングーのATは、重くなっているので、乱暴に運転すると、すぐに壊れてしまいます。

一度壊れると、修理には40万円以上必要になります。

ATF(オートマオイル)も、国産車に比べて劣化が激しいので、短期間で交換しなくてなりません。

交換を怠ると、ATの故障の原因になってしまいます。

カングーのATは故障しやすいとの評判があるので、MT(マニュアル・トランスミッション)が好きな人であれば、迷わず、MT車を選んだ方がいいでしょう。

スライドドアが重たい

カングーは、スライドドアを採用していますが、手動なうえ、ドアが重いと言われています。

後部座席に座った小さな子供がスライドドアを操作するのは無理でしょう。

インナードアハンドルの位置も遠く(後部座席より後方にある)、使いにくいです。

ただし、スライドドアが全開状態の時、誤って閉まるのを防止するため、自動的にロックがかかるようになっていることは、評価できます。

加速が弱い

カングーは、車体が重いわりには、排気量が1.2Lのガソリンエンジンを搭載しているため、パワー不足感が否定できません。

発進時にアクセルを深く踏み込んでも、非常にゆっくり加速します

カングーに、スタートダッシュは望めません。

街乗りではそれほどパワー不足を感じません。

しかし、高速道路の長い上り坂だと、スピードが上がらず、追い越し車線を普通に走ることはできないでしょう

ブレーキダストが気になる

カングーのブレーキは、カックンブレーキといって、非常によく効きますが、その分、ブレーキパットの摩耗が激しく、ブレーキダストが大量に出ます。

このブレーキダストは、タイヤホイルを汚すため、タイヤホイルがすぐに黒ずんできます。

この問題は、ブレーキパットを摩耗のしにくいものに交換すれば解決しますが、余計な費用が掛かります。

交換しないままだと、タイヤホイルを頻繁に洗浄しなければならないので、こちらは、手間がかかります。

車幅が広い

カングーの車幅は1830㎜です。ちなみに、国産のMPV車であるホンダ・フリードは1695㎜、同じく、トヨタ・シエンタも1695㎜、三菱・デリカは1795 mmです。

道路上で出会うと非常に大きい車だと感じる三菱デリカよりも車幅は大きいです。

車幅が大きいことは、収納スペースが広くとれるのでよいことですが、全長や全高、車両重量とのバランスが取れていないと、反対にデメリットとなります。

カングーの場合は、全長や全高とのバランスが必ずしも取れているとうわけでもなく、1.2/Lの小柄なエンジンも併せて考えると、車幅が広すぎるという感じが否定できません

ワイパーが立たない

寒冷地では、冬、屋外に駐車している車のフロントガラスやリアガラスに、氷や雪が付着して、ワイパーが動かせなくなることがよくあります。

これを防止しうるため、ワイパーを立てて駐車することが一般的です。

しかし、カングーのワイパーは立ちません

冬に屋外で長時間駐車した場合、雪や氷でワイパーが動かなくなることが少ない暖かい地方のユーザーであれば、これは大した問題とはなりません。

逆に、冬の厳しい地方に住むユーザーにとっては、大きな欠点になります。 

若い人に人気がない

カングーはレトロ調のデザインですが、レトロ調を好むのは、大体、年配の人と相場は決まっています。

若い人で、レトロ調を好む人は、珍しい存在です。

若い人は、セダンやクーペなどの現代的なデザインを好む人が多く、レトロ調なうえに、ベースが商用車であり、加速性能もよくないカングーは人気がありません。

「おじさんの顔」を連想させる前面のデザインも、スポーツ性やカッコよさを重視する若者には好まれません。

手放してしまったことを後悔

カングーは、収納力が抜群で、キャンプなどのアウトドア用としては非常に優秀な車です。

新車のうちは、外車にしては故障が少ないので、修理費がそれほど高くはありません。

レトロ調のデザインも、若者にはあまり好まれませんが、とても気に入っているという人も一部には存在します。

カングーは、新車のうちはよいのですが、古い車になると、故障を起こしやすくなります。

故障した場合、国産車より修理費が高いので、簡単に買い替えてしまいがちですが、手放した後に、カングーの独特の魅力に気付いて、後悔する人が少なくありません。

カングーの維持費は高いの?

カングーは、ハイオク指定車なので、燃料代はガソリン車よりも、当然、高くなります。

燃費も12.9㎞/Lとそれほど良いわけでもないので、ハイブリットカーのように燃費によって燃料代が大きく節約できるということもありません。

故障した場合の修理代も、フランス製なので、交換部品は原則本国から取り寄せになり、工賃も割高になるので、全体的に割高です。

修理に時間もかかるし、そうなると、自動車を使えないという、目に見えない費用も高くなります。

カングーは故障が多い?

カングーは、外国車として故障しにくいと言われています。

しかし、それは新車に関しての話です。

外国車は国産車よりも経年劣化が激しく、古い車になると、国産車よりも頻繁に故障すると言われています。

カングーも例にもれず、古い車になると、頻繁に故障するようになります。

カングーは、故障すると修理費がかさみますので、故障の少ない新車を購入するか、中古車を購入する場合は、古い車はできるだけ購入しないようにする必要があります。

認定中古車を購入する方法もあります。

カングーの魅力は?

カングーの最大の魅力は、収納スペースが広く、キャンプなどのレジャーに最適だということです。

大人2人子供2人、キャンプ用品を余裕をもって運べます。

その他、荷物を運びながらの運転、もちろん、通勤・買い物などの街乗りにも適しています。

MPV、実用車としてみれば、極めて優秀な車です。

外車としては、255万円~265万円で新車が購入できるので、経済的であることも魅力です。

カングーがおすすめな人は?

カングーがおすすめの人は、まず、家族でレジャー(主としてアウトドア)に出かける機会の多いファミリー層です。

次に、レトロ調のデザインを好む人にも、レトロなフランスの街並みに合わせた外観のカングーが似合います。

比較的安価に外車に乗ってみたいという人にとっても、カングーは255万円~265万円で新車が買えますので、カングーがおすすめです。

「カングー 後悔」を検索する人がよく思う質問4選

カングーの燃費はリッター何キロですか?

カングーの燃費は、12.9㎞/Lです。外国車としてはまずまずの数字です。ちなみに、ライバル車である国産MPV、ホンダ・フリード(ガソリン車)の燃費は、ガソリン2WD車が16.2km/L、4WD車が14.1km/L、同じくトヨタ・シエンタ(ガソリン車)のそれは、18.34km/L(2WD車のみ)です。

カングーはハイオクガソリン仕様ですか?

カングーのガソリンはハイオク指定です。カングーが属するルノー車に限らず、欧州製の外国車のほとんどはハイオク指定となっています。

ハイオクは、レギュラーガソリンよりも価格が高いため、ハイオク指定がかかると、どうしても、維持費が割高となってしまいます。

カングーにレギュラーガソリンを入れても大丈夫?

カングーはハイオク指定車ですが、レギュラーガソリンを入れても、走ることは走ります。ただし、エンジンが故障しやすくなったり、ノッキング(エンジンが金属製の打撃音及び打撃的な振動を生じる現象をいいます)を起こしたりするので、レギュラーガソリンを入れるのは、やめた方がいいでしょう。

ルノーカングー現行いつまで?

ルノー・ジャポンは、2023年3月に新型カングーを発表しました。この新型カングーは、2021年3月にフランス本国で14年ぶり2回目のフルモデルチェンジした、新型カングーの日本国内版です。

カングーの最初のモデルチェンジは、1997年の登場から10年後の2007年ですから、現行カングーは、生産終了にならないとすれば、次のモデルチェンジまで、10年以上は続くでしょう。

まとめ:カングーは後悔する声もあるが魅力のある車

カングーはクセのある車なので、好き嫌いがはっきり分かれます。

カングーが嫌いなタイプの人は、カングーを購入して後悔したとよく言いますが、カングーが好きなタイプは、飽きの来ない魅力的な車だといいます。

賛否両論の車ですが、MPV車だという観点からは、魅力がたくさんあり、決して、ライバル車に引けを取るものではありません。

車の実用性を重視し、レトロ調のデザインに愛着を持ち、手ごろな価格で外車が乗りたいという人にとっては、ぴったりの車です。

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