トレーラーハウスとは、車輪がついた枠の上に小さな建物を載せ、牽引できる住居のことです。
つまり簡単に言い換えると「移動できる家」。
通常の住宅より安いため、アメリカでは推定1900万人ほどがトレーラーハウスで生活しています。
実際に筆者もアメリカに住んでいた頃にトレーラーハウス群に友人が住んでいました。
近年、日本でも徐々に人気が高まり、飲食店の店舗として利用する人が増えてきてます。
トレーラーハウスが最近注目を集めていて、理由は様々です。
その中でもトレーラーハウスは「車両扱い」になるため、ビルの賃貸よりもコスト面や建築面で様々なメリットがある点があります。
そんなトレーラーハウスですが、買って後悔したという意見があるということも事実です。
なぜトレーラーハウスを買って後悔してしまうのか、その理由を深掘りしていきます。
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トレーラーハウス後悔すると言われるのはなぜ?
日本では流通していないトレーラーハウスを購入しようしてもなかなか情報が集まらなくて困っていると思います。
なのでここからは実際のオーナーやネット情報をもとに後悔する理由を紹介させていただきます。
運搬費が高い
トレーラーハウスはそれ単体で動くことができないため、牽引して輸送が必要になります。
その際の輸送費が高額になってしまうと、出費がかさみ、結果的にマイナスになって後悔するパターンがあります。
トレーラーハウス本体の大きさや距離によって輸送費は変化しますが、100kmでおよそ10万円~20万円ほどかかります。
輸送費以外にも輸送作業員作業代などの諸経費を含めると高くなってきます。
加えて、車検取得するたびにトレーラーハウスを陸運局に輸送しなければなりません。
2年に一度車検を受ける必要があるのでその輸送費も考慮する必要があります。
狭い道だと通れない
トレーラーハウスは車幅(2.5m)が広く、全長(12m)も長く通行できる道路が限られてきます。
そのため、狭道を通行することができず、設置を予定しておりました場所まで輸送できない可能性があります。
特に、街から離れた田舎の道は幅が狭いところが多いため、輸送が難しいシーン多いです。
例えば、大自然を味わうために別荘としてトレーラーハウスを設置しようとした時に道幅が狭く運ぶことができなければ目的地へ設置できません。
このように、設置できると思っていた場所にたどりつかなくて後悔したという人も中にはいるようです。
2階建ては規格外になる場合がある
2階建てにするとトレーラーハウスが車両の規格から外れるため、平屋にしかできません。
さらに、使用できる素材が限定されています。
鉄骨のトレーラーハウス材質は、ガリバリウム銅板(ガリバリウム合板でメッキされた鉄)を使用し耐久・耐熱にすぐれているのが特徴で、移動が多いトレーラーハウスにピッタリです。
木造のトレーラーハウスは、夏は涼しく冬は暖かく過ごせます。
ですが、耐久性は弱く初期費用は安くすみますが破損や修理、修繕の維持費で高くなる場合もあります。
車両と認められない場合がある
車両として認められる場合は、車検に通し「道路運送車両の保安基準法」を満たす必要があります。
一般の車と同じように自動車税、車検時の重量税の支払いが必要になります。
また、電気、水道、ガスなどのインフラは簡単に取り外し可能な状態にしておく必要もあります。
トレーラーハウスはタイヤがついていて少し上に床があるため、家への出入りには階段が必要になりますが、それらも基本的に取り外し可能に設計されています。
「随時かつ任意に移動できる」かどうかを判断するのは「建築基準法」で、各自治体が判断してきます。
車両と認められたとしても建築物とみなされた場合は固定資産税を払うことになります。
出入りが面倒
タイヤが付いている分、トレーラーハウスの床は地面から浮いています。
そのため、トレーラーハウスに出入りするときに高さがあるせいで煩わしくなります。
降りる時は気にならないかもしれませんが、入る時に足を高く上げないといけないので負担になりますよね。
なので先ほど説明した二階建てにはできなくて平屋縛りなのに入口に入るためには段差や階段の設置が必須という矛盾が発生してしまいます。
年齢を重ねた後のことを考えると毎回段差を上って家に入るのは疲労とともにケガの原因にもなりますので要注意です。
メンテナンスが必要
トレーラーハウスは基本的には移動して使うというので、軽量化されています。
車の部分のタイヤやアクスルなどの居住スペースを載せる基礎は丈夫に作られていますが、上屋の軽量化のためには居住部分の材料軽さ優先でつくられてます。
壁などが薄いので隙間風や断熱性が住宅に比べ劣ってます。
もともと居住のための建物の住宅と違うから、住宅に比べると耐久性がわるくなります。
また、車両としての安全性や基準を満たしているかを確認するためのものが定期的な車検です。
車検に通るには「道路運送車両の保安基準」を満たさなければならないため、定期的メンテナンスを必要とします。
そもそもトレーラーハウスとは?
トレーラーハウスは「車で牽引して移動できる住居」です。
日本では法的には自動車であるというのが基本的な考えのため、道路を走行するには車検が必要になります。
また、サイズ等で自動車と認定されない場合は運輸局に「基準緩和認定」を申請しなければなりません。
基準緩認定を受けることで、一定期間運行が可能となります。
トレーラーハウスは基本的に事業所用か居住用の2種類があります。
居住用は生活に必要なバス、トイレ、キッチンがある分、事業所用よりも価格が高くなってます。
トレーラーハウスとキャンピングカーは何が違う?
キャンピングカーとトレーラーハウスの大きな違いは「自走可能か」です。
キャンピングカーはまずはエンジンがあり、車内にバス、トイレ、キッチンなどが付いた状態で自走できます。
トレーラーハウスは単純の住居にタイヤがついていて、エンジン等がついていなく自走ができないものを示します。
そのため、移動の際には牽引が必要になりますが、電気、ガス、水道などのインフラと接続が可能です。
一方、キャンピングカーは水は事前にタンクに漲水して排水はタンクを自分で処理する必要があります。
また電気も車載されているバッテリーから電気を供給して管理する必要があります。
トレーラーハウスの魅力とは?
ここまではトレーラーハウスの後悔するポイントだけを紹介しきました。
ここからは日本においても魅力となるポイントを紹介していきます!
住民票が取得可能
住民票は住民となった日、氏名、住所、生年月日などの情報をまとめたもので、どこに住んでいるかを証明するものになります。
それだけでなく、各種手続きするためにも重要なものです。
移動が可能なトレーラーハウスでも大きく2つの条件を満たせば住民票の取得をすることができます。
- トレーラーハウスを設置する土地が所有地であること
- 移動し続けるのではなく一定期間その土地に留まっていること
家族所有や借地で賃料を払っている場合でも問題なく条件は満たされます。
住民票は居住の本拠地を表すものなので、各地を移動しているのでは本拠地とは認められませんのでその土地に居住する必要があります。
一般住宅より購入費が安い
住宅を購入しようとすると、土地の購入を含め4,000万円以上することが一般的です。
住宅ローンを組むと金利が発生し、登録免許税、不動産取得税などの税金も払わないといけません。
ただ、トレーラーハウスであれば新築でも600万円程度から購入可能です。
内装費や設置費など含めればさらに費用がかかりますが、それらを加算してもなお、一般的な住宅と比べると安くに購入できます。
「新しく店舗が欲しいけど初期費用は抑えたい」「別荘が欲しいけどリーズナブルにしたい!」と考える方は、トレーラーハウスがおすすめです。
一般住宅より維持費が安い
持ち家があると、以下のような税金がかかります。
- 固定資産税
- 不動産取得税
トレーラーハウスだと税制区分が車両のため、これらの維持費はかかりません。
車を購入した時にかかる自動車所得税・重量税・自動車税もかかりません。
ただし、保安基準2条の制限内、車幅2.5m車長12m車高3.8m未満のものは車検を取得し公道を走らなければならないので、自動車税・重量全などかかる場合があります。
以上のことを考えて見ても、トレーラーハウスは懐にも優しいと言えますね。
固定資産税がかからない
トレーラーハウスは基本的に居住スペースに転がるタイヤがついたものです。
車両として認定されると、固定資産税を払わなくてよくなります。
ただし、トレーラーハウスを自動車として登録するには多くの条件を満たす必要があります。
まず「道路運送車両の保安基準」をパスするには通常の車検に受かる必要があります。
また、「随時かつ任意に移動できる」つまりいつでも動ける状態になきゃダメです。
「建築基準法」に基づき、自治体が判断します。
購入の際には、事前の情報確認もしくは、専門家との相談が必要です。
カスタマイズができる
トレーラーハウスは内装・外装ともに一般の住居よりカスタマイズの自由度が高いというメリットがあります。
デッキ大きくしたり、ドアをすべてガラス製にしたり、天窓を設けたりと、オーダーメイドが可能です。
使用目的によっては設備を追加することができます。
美容室の洗面器、カット台、大型鏡を設けたり、飲食店のキッチンを設けたりすることで店舗として変身できます。
もちろん、住むこともできるため、レジャー感を演出するために自宅ではできない自由なカスタムをするにはピッタリです。
リフォームが簡単
トレーラーハウスは通常の住宅と比べて小さいため、リフォームが容易にできます。
トレーラーハウスを長期間使用していれば、修繕工事などが必要になってくると予想されます。
そんな場合でも通常の家と比べて、安価かつ短期間でリフォームすることができます。
トレーラーハウスを長期間使用するためには定期メンテナンスが必要ですが、リフォームが容易であればそれほど躊躇することなく実施できるのではないでしょうか。
建築が難しい場所でも設置可能
トレーラーハウスは車両扱いのため、市街化調整区域(都市計画法で定められた建物を建てられない区域)にも設置することができます。
市街化調整区域にトレーラーハウスを置くことがで可能なので、土地を選ぶ選択肢が広がります。
さらに、市街化調整区域は通常よりも土地代が安くなっていることが多く、土地費用の面でもコストを抑えることができるでしょう。
ただし、どこにでも設置していいわけではありませんので、事前に設置可能か確認が必要です。
法律やルールなどで、一部設置できない場所がことを念頭にいれときましょう。
移動ができる
トレーラーハウスは一度設置した後でも移動させることができため、場所に縛られることがありません。
その特性を生かして、中古品でも需要があり売却が簡単にできます。
通常の中古住宅であればその土地に縛られるのでその土地に価値がないと需要が限られます。
しかし、トレーラーハウスであれば買い手が設置したい場所まで自由に移動させることができるため、中古でも需要が非常に高いです。
トレーラーハウスの失敗しないためのポイント
レーラーハウスの購入には新車の車を購入する以上のお金が必要です。ここからは、購入する際の2つ注意点をまとめました。
- 事前に専門家に相談する
トレーラーハウスは車両なのか、住居となのかで適用される税金が変わります。土地が狭い日本では、アメリカのようにトレーラーハウスが主流ではないため、法律も追従して来てません。また線引きがあいまいため、車両なのか、住居なのかも自治体によって判断が分かれてしまう場合もあります。設置を検討している周辺の道路の状況、土地や希望するトレーラーハウスの要件を考慮して、必ず専門家に相談しましょう。
- トータルの費用の計算をする
トレーラーハウスの購入にかかる費用は本体だけではなく、運搬費用は距離、設置費用は路面状況や、土地の勾配・地盤などで変わります。トレーラーハウスが車検に受かると、インフラの設置費、税金、車検費用など、本体価格以外にも多くの費用が掛かってきます。設置後も毎月の電気ガス水道などの光熱費、車検費用、修繕費がかかるでしょう。
トレーラーハウスの中古相場は?
中古のトレーラーハウスの流通は少ないため、購入検討する際は新品も候補に入れておく必要があります。
中古のトレーラーハウスは事務所や店舗用だと相場は150万~600万円、居住用ですと300万~1,000万円です。
ハウス本体の大きさよって金額は変わりますが、ハウスの性能や機能性も価格が大きく変動する原因になります。
気密性や断熱性が低いと冷暖房などの光熱費が影響する性能は十分気を付ける必要があります。
また、中古のトレーラーハウスの購入を検討する場合は、個人でネットの販売で購入するのはお勧めしません。
メンテナンスもしっかり実施して、保証もあるトレーラーハウスの専門店で探すことを強くお勧めします。
トレーラーハウスで100万円台は可能?
上記で紹介した通り基本的に中古の相場は150万~600万程となっております。
100万台の安いトレーラーを購入する際に覚悟しなければならないのは修繕費になります。
安いからと言って飛びついたらいろんな場所がボロボロで、結局修理するだけで二倍かかってしまう可能性もあります。
逆にDIYでこれから自分の考えた通りの仕様を作り上げてきたい人にとっては、もってこいかもしれません。
いずれにしろお金を節約するために最初から安い個体を買うのはお勧めできません。
トレーラーハウスは寒いの?
コンテナは金属製であるため、当然、何も改造を行わなければ冬は寒いです。
しかし、コンテナハウスは重量鉄骨造の家と同じようなものなので、一般的な建物と同様に断熱対策が出来ます。
壁や、床、天井に断熱材をしっかり設置し、空調も設置することで断熱問題はクリアして、快適空間をつくることができます。
実際に、暖炉、温水床暖房、ボイラー暖房があるトレーラーハウスも実在しているため、寒さは十分対策できます。
「トレーラーハウス後悔」を検索する人がよく思う質問4選
まとめ:トレーラーハウスはデメリットもあるが魅力も多い
ここまでトレーラーハウスのデメリットと魅力を紹介してきましたが、いかがでしょうか?
世の中の人生の生き方の多様化が進み、固定されたところにずっと住みたくない人や、家みたいな高価な買い物はしたくない人にはぴったりな住居になります。
ただ、日本国内では情報が少ないせいか、サイズ感や道路交通法の影響でデメリットがかなり目立っているように見受けられます。
これらに対してしっかり下調べをして、法律や道路のサイズ等をクリアできれば、トレーラーハウスは普通の家では実現不可能な様々な魅力があり、購入したら満足するのは間違いないと思います。
なので是非今回紹介した点を気を付けてトレーラーハウスの検討をお願いします。
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