昨年のダイハツによる不正に続き、今年に入ってトヨタ自動車の原点とも言える豊田自動織機でも不正がありました。
日本を代表する自動車メーカーということもあり、自動車業界に激震が走っています。
トヨタライズ のグレードの一つであるHEV(ハイブリッド)についても、ダイハツによる車両試験を受けており不正をしていたことがわかっています。
この記事ではトヨタライズの不正問題による返金など、トヨタ自動車がどういった対応をとっているのかを調査しました。
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トヨタライズ不正問題で返金はどうなる?
トヨタライズHEVについてはダイハツの不正問題を受けて、2023年5月19日に販売を停止する旨の声明が発表されています(2024年2月現在)。
トヨタ・ライズのHEV車について、電柱などを模したポールを車両側面に衝突させる試験(UN-R135)に関する認証手続きに不正がある事が判明いたしましたので、本日、販売を停止いたしました。
引用元:トヨタ自動車公式サイト
販売停止される前に契約した方ですでに納車を待っている方など、どうすれば良いのか不安が広がっています。
ここでは、その不安を少しでも解消できるような情報を紹介して行きます。
トヨタライズの納期について
トヨタライズのHEV車については前項のとおり販売が停止されており、新車では購入することができません(2024年2月現在)。
しかしトヨタライズでもHEV車以外のグレードについては、納期は通常で2ヶ月〜3ヶ月という情報があります。
そのためトヨタライズHEVの購入を検討している場合は中古車を購入するか、もしくはHEV車以外のグレードを購入するという選択肢があります。
HEV車以外のグレードについても、他車種ではありますがトヨタ自動車公式サイトで生産遅延がアナウンス(2024年2月20日時点)されているので納期について不安になってきますね。
しかし現在のところ、トヨタライズ(HEV車以外)は生産遅延の対象車に挙がっていません。
トヨタライズの納期については、皆さんのお近くのディーラーへ問い合わせすると確実でしょう。
トヨタライズのキャンセルについて
トヨタライズHEVのキャンセル対応については、トヨタ自動車公式サイトでは公表されていないようです(2024年2月現在)。
しかし、2023年10月にトヨタ自動車の関係者より「不正をめぐる調査が長期化しているため、今後の出荷の見通しが立たない」という発表があったと報道されています。
さらに同年10月13日頃から、トヨタ販売店より納車待ちのお客さんに対して「注文のキャンセルを要請」しているようです。
トヨタ販売店としては、キャンセル後に別の車種への切り替えを勧めているといった状況であることが判明しました。
実際に納車待ちをしていた方の貴重な口コミもあるので参考にしてください。
(2023年11月5日)
ライズハイブリッドを購入し、強制キャンセルにあった方たちにお聞きします。
引用元:価格.com
みなさん強制キャンセル後どのような状況でしょうか?
私は販売店からヤリス、ヤリスクロス、シエンタであれば優先的に納車及び下取り価格保証を告げられています。
代替車種にした場合の金額については、多少の値引きはするが差額は支払うよう言われています。
代替車種購入を選択した方はどのような条件を提示されているか教えて下さい。
それにしてもトヨタが強制キャンセルを公式発表しない事が納得出来ないです。
2023年10月の同報道でトヨタ自動車は、トヨタライズ(HEV車以外)のガソリン車についても今後受注を停止する方針であることにも言及しています。
トヨタライズの返金について
トヨタライズHEVのキャンセルから返金対応について、前項で紹介した口コミも参考にしてまとめます。
・トヨタ販売店より注文のキャンセル要請があった。
・別の車種への切り替えを勧められている。
・トヨタ自動車の一部車種は優先的に納車できる(下取り価格保証もあり)。
・別の車種へ切り替えた場合に値引きはできるが、トヨタライズHEVを契約した代金から超過した分は払う必要がある。
あくまで数あるトヨタ販売店のうちの一店舗での対応になります。
トヨタ自動車ではない他の自動車メーカーへ乗り換える場合、返金対応については不透明な状況が続いています。
トヨタライズHEVの納車待ちでキャンセルを希望する方は、契約したトヨタ販売店へ直接問い合わせると確実でしょう。
トヨタライズとダイハツロッキーの不正の内容とは?
まず事前情報として、トヨタライズは“トヨタ”を冠していますがダイハツで製造されています。
ダイハツで製造されて同社で販売されている車種が「ダイハツロッキー」となり、トヨタライズはダイハツからOEM供給されている車種となります。
不正問題の発端は2023年4月、それまでダイハツで行われた車両試験で不正があったことが発覚したところから始まります。
衝突試験を行なった際、左右(助手席側と運転席側)の試験データの提出が求められていました。
しかし実際は助手席側しか試験していないにも関わらず、助手席側の試験データを運転席側の試験データとして提出していました。
この不正行為は、ダイハツロッキーHEVだけではなくトヨタライズHEVについても行われました。
そのためダイハツだけではなくトヨタも巻き込んでの大きな問題となっています。
トヨタライズとダイハツロッキーの不正問題に対する対応は?
トヨタライズとダイハツロッキーの不正問題について、双方の自動車メーカーからの発表が随時されています。
ここまでの内容と重複する箇所もありますが改めて紹介します。
トヨタとダイハツの声明内容
まずは今回の不正問題が判明した当時のダイハツの声明です。
(2023年5月19日)
ダイハツ工業株式会社(以下、ダイハツ)は、2023年4月28日(金)に海外向け車両の側面衝突試験(UN-R95)の認証申請において不正行為があったことを公表しましたが、その後の社内での点検を行う中で、新たに、ダイハツ・ロッキーおよびトヨタ・ライズのHEV車のポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きに不正がある事が判明いたしましたので、本日、出荷・販売を停止いたしました。
引用元:ダイハツ公式サイト
お客様をはじめとするステークホルダーの皆様には、多大なるご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
不正発覚を受けて第三者委員会による調査が行われ、新たな不正も明らかになりました。
(2023年12月20日)
ダイハツ工業株式会社(以下、当社)は本日、不正関連の調査を依頼した第三者委員会(貝阿彌誠委員長)より報告書を受領し、国土交通省ならびに経済産業省へ、今後の対応と併せて報告いたしました。
調査の結果、4月のドアトリム不正・5月のポール側面衝突試験不正に加えて、新たに25の試験項目において、174個の不正行為があったことが判明しました。不正行為が確認された車種は、すでに生産を終了したものも含め、64車種・3エンジン(生産・開発中および生産終了車種の合計)となっております。この中には、ダイハツブランドの車種に加え、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)、マツダ株式会社(以下、マツダ)、株式会社SUBARU(以下、SUBARU)へOEM供給をしている車種も含まれております。
引用元:ダイハツ公式サイト
お客様をはじめとするステークホルダーの皆様の信頼を裏切り、多大なるご迷惑・ご心配をおかけしておりますことを深くお詫びいたします。
今回の調査結果を受け、本日、現在国内外で生産中の全てのダイハツ開発車種の出荷を一旦停止することを決定いたしました。今後、国土交通省をはじめ、各国の関係当局に報告・相談の上、必要な対応を進めてまいります。
ダイハツから始まり、日本の自動車業界を巻き込んだ大きな問題へと発展してしまいました。
その後、国土交通省の立会いのもとでの車両試験が行われています。
その上で基準に適合している車種については、順次生産・販売が行われるようです。
(2024年2月16日)
本日、国土交通省より、立会試験などの結果、以下の3車種について道路運送車両法の基準に適合していることが確認されたことから、出荷停止の指示を解除するとの公表がございました。
引用元:ダイハツ公式サイト
今後、仕入先や販売会社と密に連携しながら、準備ができ次第、順次生産・出荷を再開してまいります。
トヨタ自動車については今年に入ってから、豊田自動織機での不正問題もありました。
豊田自動織機では乗用車のディーゼルエンジンの開発も行われており、その出力試験での不正が発覚しています。
(2024年2月13日)
この度、豊田自動織機開発のディーゼルエンジンにつきまして、認証時の出力試験において違反行為があったことが判明いたしました。
具体的には、出力試験時に、量産用とは異なるソフトを使ったECUを用いてエンジンの出力性能を測定し、測定値が安定するよう操作が行われていたものであります。
引用元:トヨタ自動車公式サイト
上記を踏まえ、当該エンジンを搭載しております車種の生産・出荷を停止し、また一部、同一工場・ラインでの生産車種も停止させていただいております 。
大変なご心配・ご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申しあげます。
昨年今年とダイハツと豊田自動織機の不正が相次いでいます。
当該自動車メーカーの車種の購入を検討している方は、最新の情報を確認の上で販売店に問い合わせるなどの対策が必要となるでしょう。
補償について
トヨタライズHEVと同様にダイハツロッキーHEVについても、不正問題での声明はありますがキャンセルや返金対応についての声明は公式に発表されていません(2024年2月現在)。
すでにこれらの車種を契約している方にとっては非常に不安であり、双方のメーカーに対しての不信感も大きいことでしょう。
トヨタ自動車とダイハツからの補償についての声明が発表されることを強く要望しますが、それがいつになるかは不明です。
現時点では、個々人で契約したトヨタ・ダイハツ販売店へ直接問い合わせることが最適な手段となるでしょう。
トヨタライズリコールの詳細は?
トヨタライズHEVについてはリコールでの対応ではなく、トヨタ販売店より注文のキャンセル要請が出されているようです。
そのため、トヨタライズHEVを購入できる目処は立っておらず他の車種への切り替えをトヨタ販売店は勧めています。
トヨタライズHEVは魅力的な車なので、契約済みで納車待ちだった方や購入を検討していた方としては非常に残念な状況となっています。
トヨタライズでもHEV車以外のグレードであれば購入できる可能性があるため、トヨタ販売店へ問い合わせた上で検討しましょう。
トヨタライズは値崩れしている?
トヨタライズHEVを新車で購入することは現時点ではできませんが、中古車を購入することはできます。
そこでトヨタライズの中古相場価格をいくつかの大手中古車サイトで調査してみました(2024年2月現在)。
上記3社の相場価格を参考にすると、「最低価格が125万円」「最高価格が315万円」といったところでしょうか。
調査した結果、トヨタライズを中古で購入する際の参考価格は220万円前後になると予測できます。
また、値崩れはしていないようです。
年式やグレードによって中古車価格に大きな開きがあることを頭に入れておきしましょう。
中古車を買う際は外装や内装、エンジンの調子などよく確認するように注意してください。
価格と車の状態を確認して自分が納得できる車を手に入れられると良いですね。
トヨタライズ不正問題に関する口コミ
トヨタライズHEVについて、価格.com(自動車・バイク)の口コミ掲示板でリアルな意見交換がされていました。
(2023年5月26日)
今月末に納車予定で、すでに有休を取得して準備していましたが、
またまた納期が延びると連絡があり、またかとなってしまいました。(既に車は出来上がってるんですけどね…涙)
今回は販売会社の登録の都合みたいですが、これまで何度となく繰り返されており半分もうキャンセルしたいくらいの気持ちです。まあそれはさておき、憤慨しているのは営業マンからダイハツの不正検査の報告をしてこない事です。
こちらから切り出して事実を認めましたが、なにも伝える気が無かったようです。
もう既に車は完成しており、これは安全を保障されていない車に乗れと言うことかと聞きましたが当然と言った感じでした。既に代金は全額支払っておりますので「もういらない」とも言えません…涙
引用元:価格.com
すぐにでも乗り換えたい気持ちにもなっていますが、この安全が保障されていない車の下取りは買い叩かれるのでしょうか?
(2023月12月13日)
私も結局MC後のヤリスクロスを契約しました。
引用元:価格.com
下取り価格は引き継ぎ、値引きはライズの時より少しUPといった内容でした。
MC後のヤリスクロスは値上がりしてましたが、MC前はMOPだったものが標準装備になってたりしていたので、実質の値上げ幅は少なかったと思ってます。
ただナビサイズはDA PLUSにしても8インチのままらしいので、そこが残念でした。
正式発表まで詳細は分からないので、正式発表を待ってます。
(2023年12月20日)
日野自動車といいダイハツといい、トヨタの子会社になったところは何でこうなるのか?
親会社からの多大なコスト削減要求があったのではないか?それともトヨタグループなのだから「何やっても国交省はごまかせるだろう?」とでも思っていたのか。
引用元:価格.com
今回の不正問題でダイハツ・トヨタ自動車に対する不満や不信感が噴出しています。
契約済みで納車待ちだった方の中には、すでに他の車種への切り替えを決めている方もいるようでした。
他の車種で値下げをしてもらい納得できるのであれば、そういった選択肢を取ることで不安を手放すこともできるでしょう。
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まとめ:不正問題での返金には注意が必要
ダイハツ・トヨタ自動車より不正問題やその経過についての声明は出されています。
しかし、キャンセルや返金対応についての公式な声明は現在のところ発表されていません(2024年2月現在)。
トヨタ販売店が個別でキャンセル要請や他の車種への切り替えを提案しているようなので、すでに納車待ちだったという方は契約したトヨタ販売店へ問い合わせましょう。
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